近大図書館司書

近畿大学通信過程にて司書を目指しています。

情報サービス論 終末試験 問題と回答例

2022.7.17に受験した情報サービス論の問題と回答例です。

【問題】

大学図書館の利用指導」の種類7点を列挙し、それぞれについて簡潔明瞭に述べるとともに、その内の「文献探索法」に着目し、これを効果的に展開するにはどのような工夫が必要か、あなた自身の考え方を含め記してください。

 

※コピーは大学により禁止されています。参考程度にお使いください。

 

【回答例】

大学図書館の利用指導には以下の7点がある。

オリエンテーション

 図書館が独自で行い、主として新入生を対象にして行うものである。所要時間が短いもので10〜15分、長いものでは90分など様々である。

大学の新入生を対象に行うガイダンスで、簡単に15〜20分ほどで図書館ガイダンスを行う大学も多いが、ここでいうオリエンテーションには含まない。

 

2図書館ツアー

 図書館を案内しながら利用の仕方や図書館サービスの種類を説明したりする。所要時間は図書館の広さや内容の盛り込みによって左右される。視聴覚メディアを活用して事前研修をしたあと、館内を案内することが多い。

 

OPAC検索・カード検索指導

 図書館のコンピュータ化により、目録カードがカードレスになり、端末機を使って図書・資料の検索を行うようになったことから指導が必要になった。実施は、図書館ツアーに組み込まれて実施される場合もある。コンピュータ化されていない図書館ではカード検索法を実施する。

 

4文献探索法(文献調査法)

 文献探索法は、本・雑誌論文・記事・新聞記事探索の基本指導である一般文献探索法と主題別に指導する主題別探索法に区別することができる。1・2年生の指導は、主として一般文献探索法を中心に展開し、3・4年生ではゼミや卒論に関係した主題別探索法を中心に展開することが多い。

 

コンピュータリテラシー教育

 パソコンを使って情報機器操作法・通信方法・インターネット利用法などパソコンを上手に使うための教育である。最近のマルチメディア化インターネット時代に入ってからは、この教育が大変重要視されている。

 

6レポート・論文を作成するためのステップ指導

 レポート・論文作成するためのステップを順序よく説明し、実際に指導する。参考文献の引用の仕方や表現方法も含めて指導される。ビデオ・CD等の視聴覚メディアで指導することも行われる。

 

7視聴覚機器やコンピュータ機器を使っての編集指導

 レポート、卒業論文等を電子媒体で提出する方法をとっている大学では、ビデオをパソコンに取り組むための編集法やパソコン利用上のダウンロードの仕方等、編集の仕方や使い方を指導するものである。

 

・文献探索法を効果的に行うには

 近年では、メディアを利用した方法が多いことから、パワーポイントやYouTubeなど大学生にとって身近にある方法で指導を行うことによって、学生に興味・関心を持つことができると考えられる。また、文献探索法の展開を学生参加型にすることも多いだろう。そして、人が行っているのを見るのと、実際に自分で行うのとでは受け取り方が違うため、効果的に展開することができると考えられる。

 

【参考文献】

 

 

 

 

児童サービス論 終末試験 問題と回答例

2022.7.17に受けた児童サービス論の試験問題とその回答例です。

 

【問題】

 図書館を地域の人たちに認識してもらうため、地域の施設との連携・協力を行いたい。

 まずはじめに、連携・協力を行う施設にはどのようなものがあるか挙げなさい。

 次に、あなたが公共図書館の職員であると仮定し、実際に連携・協力を行う地域の1箇所設定し、連携・協力、対象者、得られる効果、課題について述べなさい。

 

※回答例のコピーは大学により禁止されています。参考程度にご活用ください。

【回答例】

 私が考える図書館との連携・協力を行う施設に挙げるのは、公民館である。

 公民館は、全世代問わず地域住民に利用されており、生涯学習に必要な場となっている。公民館の利用者は自らの興味に基づいて講座やクラブ活動などが定期的に行われており、子どもたちから高齢者を中心として様々なことを学習している。その講座の中には参考文献を扱ったり、調べ物をするものもあると想定され、図書を中心とした資料の利用が考えられる。

 

 また、公民館によっては講座などに参加していなくても、地方自治体の資料を取りに来たり、ゴミ捨てに来る地域住民もいるため、公民館で図書の貸出を行っていた場合、その事実を知るきっかけとなる。そこで、公民館で資料の貸出やレファレンスサービスなどが気軽にできるようになれば、利用者の学習の促進にも繋がる。

 

2対象者、得られる効果

 対象者は主に公民館の利用者を含む地域住民である。今まで図書館に行く手段がなく、本を借りたくても借りることができなかった利用者も、身近に存在している公民館で借りられるようになったら図書に触れ合える機会をもたらすことができると考えられる。図書館の利用と同じように公民館でも貸出サービスやレファレンスサービスなどを行うことができれば、気軽に図書を借りることができるし、講座などの活用や利用者を中心にレファレンスサービスの展開を行うことが可能になる。

 

3課題

 課題は、人員の配置が難しい点である。図書館サービスを提供する中で、貸出サービスやレファレンスサービスには専門の知識や経験のある人が必要である。しかし、普段から図書館は人材不足であり、そこで公民館に図書館員などの専門知識を持った人材の派遣は困難であると考えられる。そのため、新しく人材を増員することや、レファレンスサービスの受付は公民館で行い、作業は図書館にいる図書館員が行うなどの対策が考えられる。

 

【参考図書】

 

 

 

 

2022.7.17に行なった試験の問題と回答例です。

 

【問題】

 多文化サービスについて、留意点とともに説明して、今後の課題を列挙してください。

 

※コピーは大学により禁止されています。参考程度にご活用ください。

 

【回答例】

1多文化サービスの意義

 多文化サービスとは、多文化社会における図書館サービスのことである。民族的・言語的・文化的少数者のための図書館サービスとして、アメリカなど移民受け入れの多い国々で始まった。日本では、1970年代から東京都立図書館で中国語、韓国・朝鮮語資料の収集や提供が行われてきた。 

 外国人が日本に来て生活する場合、日本語がわからなければ情報不足になりがちである。異国での生活をする上での不安解消や、お互いの文化を知ることで交流を円滑にしたりするといった意義がある。

 

2多分化サービスの対象

 サービスの対象としては、該当図書館のサービス対象地域における民族的・言語的・文化的少数者となるが、対象を明らかにするには、その実態をつかむ必要がある。

 

3多文化サービスの資料

 民族的・言語的・文化的少数者のニースが多様であり、永住者が居住地の生活関連情報を求めるのに対して、新来者や短期滞在者は母国の最新ニュースを求めることが多い。

 外国語の資料は日本語の資料に比べて割高で扱いにくいが、それだけ利用者の喜びも大きい。自館の職員だけでなく、同様のサービスをしている図書館や外国政府機関、民族的・言語的・文化的少数者のボランティアなどに相談しながら活動を広げていくことが、相互理解を深める意味でも望ましい。

 

4多文化サービスの課題

 装備した資料や情報が効果的に利用されるようにコミュニケーションを工夫することが必要である。民族的・言語的・文化的少数者のニーズに対応した情報が図書館にあり、利用できることを理解してもらうために、利用案内を他言語化するなどがある。また、館内の掲示やサイン、配布物などを他言語化することである。そのためにボランティアなど募るのも良いだろうと考えられる。

 

【参考文献】

 

 

 

情報資源組織論 終末試験 問題と回答例

2022.5.29の情報資源組織論の問題と回答例です。

 

【問題】

FRBRモデルにおける「第一グループ」の4実態について、著作と個別資料の違いについて述べなさい。

 

※回答例のコピーは大学により禁止されています。参考程度に活用ください。

【回答例】

 NCR2018版が依拠する概念モデルとして、書誌レコードの機能要件(以下FRBR)は構成の基盤となっているものである。FRBRの「実体関連分析」によってモデル化が行われている。その世界(ここでは書誌情報の世界を指す)で重要と思われる情報を「実体」として設定し、分析している。実体には三種のグループがある。その中で「知的成果物を表す実体」である第一グループの4実体について考えていく。

 第一グループの「実体」には抽象度の高いものから「著作」、「表現形」、「体現形」、「個別資料」の4実態に分かれる。

 まず「著作」は、知的・芸術内容を表す実体である。例えば、JKローリングの「ハリーポッター」などである。「表現形」には文字による表記や記譜、運動譜、音声、画像などやそれらからなる著作の知的・芸術的実現を表す実体である。「ハリー・ポッター」であれば日本語訳や映像化などが挙げられる。「体現形」には著作の表現形を物理的に具体化した実体をさす。著作「ハリーポッター」では朗読CDや文庫本、単行本などである。「個別資料」は、体現形の単一の例示を表す実体を指す。図書館などに所蔵された個別の一点一点の資料が、個別資料になる。

 次に、「著作」と「個別資料」の違いについて述べていく。

 著作も個別資料も同じ第一グループ内にあるという意味では同様のことを指しているが、第一グループの中で著作から見て個別資料は最も具体化された実体であり、著作が最も具体化されたものが個別資料であるとなるため、ここに両者の違いが見られる。

 

【参考図書】

 

 

 

 

図書館情報資源特論 終末試験 問題と回答例

2022.5.29に受けた図書館情報資源特論の問題と回答例です。

 

【問題】

 情報とは何か、その特性と保護について簡潔に述べてください。

 

【回答例】

 情報資源とは、「人間の知的活動によって生産された情報知識を何らかのメディア上に体現したもの」であり、情報知識には学術的なもの(研究報告、実験・観測データなど)だけでなく、芸術作品(文学、美術、音楽、その他)や日常的な活動の記録(個人の活動、組織の活動、その他)なども含まれている。情報知識を体現するものには、図書・雑誌・新聞などの紙メディアから、磁気テープや磁気ディスクなど電子メディア、ラジオ・テレビ・電話・インターネットなどの通信系メディアがある。

 

 また、情報には有機物とは異なり、一度生産されるとその後は限りなく無コストで利用者を増やすことができる特性を持つ。流通には通信回線等の使用料を除けば基本的にはゼロであり、流通のためのパソコンなどの購入も、利用頻度が高くなればなるほど低コストになる。

 

 そこで、情報取得・生産のためのコストの回収などから有機物と同様に経済社会の中における商品として、何らかの利用対価を得ることになる。情報としての情報の独占権、あるいはコントロールの権利を確立させる必要がある。情報の保護として以下が挙げられる。

1排他的権利の設定

不法行為法による保護

3差しどめによる保護

4契約上の保護

5人格的保護

6刑事法的保護

 

【参考図書】

 

 

図書・図書館史 科目修得試験 回答例

2022.5.29に受けた試験の問題と回答例です。

【問題】

・『中小都市における公共図書館の運営』が刊行された背景とその後の公共図書館の発展について述べてください。

 

※回答例のコピーは大学により禁止されています。参考程度にお使いください。

【回答例】

 『中小都市における公共図書館の運営』が刊行された背景とその後の公共図書館の発展について述べていく。

 

 戦後、アメリカを主導として民主化政策は進められた。しかし、実際は図書館は受験生の勉強部屋と部屋と化していた。その図書館の貧しさを憂いた一部の図書館員らで日本図書館協会中小公共図書館運営基準委員会を立ち上げ、全国71館の実態調査をし、その結果を『中小都市における公共図書館の運営』を提起した。内容は、日本の図書館は、市民にサービスをしてこなかった、市民と共に歩んでこなかなったなどの反省をするとともに、図書館の役割は民主主義の基礎を成す知的自由の保障にあるという認識に至った。具体的な重点目標は以下となる。

1図書を気軽に館外貸出をする。

2徹底して児童サービスをする。

3図書館を身近に置くために、全域でのサービス網をはりめぐらせる。

 

 「買い物かごを下げて図書館へ」という市民感覚の、市民生活に溶け込んだ図書館づくりが始まり、全国各地に新しい図書館や分館が生まれ、家庭文庫、地域文庫、こども文庫などが育成されはじめた。日本図書館協会は、『市民の図書館』を刊行し、市立図書館の発展に重要な指針をもたらした。館外貸出を伸ばすための読書案内、予約サービスなども提唱し、実践の手引書であった。図書館の貸出サービスは「中小レポート」の成果によって、現在では当たり前となっている。

 

 1954年に「図書館に関する宣言」が採択された。そこでは

1資料収集の自由

2資料提供の自由

3利用者の秘密の厳守

4検閲に反対を確認し、これらの図書館の自由が侵害されるときは団結して、自由を守ることをうたっている。

 また、1980年には「図書館員の倫理網領」が決議され、図書館員の基本的態度として「利用者を差別しない」「利用者の秘密を漏らさない」などの12項目を図書館員の自立規範としている。

 2007年には「公共図書館の設置及び運営上の望ましい基準」を告示し、電子メールの活用、レファレンスサービスの充実高度化、レフェラルサービスなどにも触れ、情報サービスの援助を挙げている。

 

 最後に、「中小レポート」によって図書館サービスは向上していった。今後は、昨今のインターネットの発展によって図書館サービスに新しい視点も求められている。

 

【参考図書】

 

 

 

図書館情報資源概論 科目修得試験 過去問

2022.5.29に行われた図書館情報資源概論の出題例と回答例です。

 

【問題】

国立国会図書館公共図書館大学図書館の情報資源の収集・保存の特徴について述べてください。

 

※回答例の丸写しなどは大学で禁止されております。参考程度になさってください。

【回答例】

国立国会図書館

 国立国会図書館は、日本にある国会図書館であり、全国民が利用できる施設である。全国の網羅的な情報の収集・保存を行い、国内で唯一納本制度を行なっている。納本制度とは、日本国内で出版されている書籍を一定部数国立国会図書館に納めることを義務付けたものである。出版社によらない自費出版についても、頒布を目的とし、相当数が刷られた場合、収集・保存の対象となる。

 また、国会議員や国会関係者にに対してサービスを提供している。「調査及び立法考査局を設置し、専門職員を配置して国会議員などの立法活動を補佐するため、

法案・案件の分析・評価、立法資料や関連資料の収集・分析・報告、調査報告の作成、法案などの起草奉仕などを行なっている。

 さらに、「eデポ」と呼ばれる、オンライン資料収集制度を設けている。民間で出版された電子書籍・電子雑誌などの資料を収集し、提供している。

公共図書館
 公共図書館は、都道府県立図書館と市町村立図書館の二つに分かれる。まず都道府県立図書館は、都道府県内で包括的責任を負っており、網羅的に幅広い資料を収集・保存している。また、地域新聞や口承伝承など県内の地域資料類(または郷土資料)だけではなく、国外の資料やネットワーク資源などの収集も行なっている。
 次に市町村立図書館は、地域に密着した資料の収集・保存を行なっている図書館である。また、地域住民のニーズに適した資料や生活に関する資料の収集・保存を行なっている。

大学図書館
 大学図書館の特徴は、学校教育法に基づく収集・保存を行なっている。利用者が主に図書館の設置されている大学の大学生、大学院生、教職員であるため、教育や研究活動などに利用する学術図書や学術論文など、統計データなどの学術的な資料を収集・保存をし、学生たちの研究のサポートなどを行なっている。また、研究成果や歴史、その大学の歴史や研究などについても収集。保存している。

 

【参考図書】

 私が試験を受ける際、参考にした図書です。