近大図書館司書

近畿大学通信過程にて司書を目指しています。

児童サービス論 終末試験 問題と回答例

2022.7.17に受けた児童サービス論の試験問題とその回答例です。

 

【問題】

 図書館を地域の人たちに認識してもらうため、地域の施設との連携・協力を行いたい。

 まずはじめに、連携・協力を行う施設にはどのようなものがあるか挙げなさい。

 次に、あなたが公共図書館の職員であると仮定し、実際に連携・協力を行う地域の1箇所設定し、連携・協力、対象者、得られる効果、課題について述べなさい。

 

※回答例のコピーは大学により禁止されています。参考程度にご活用ください。

【回答例】

 私が考える図書館との連携・協力を行う施設に挙げるのは、公民館である。

 公民館は、全世代問わず地域住民に利用されており、生涯学習に必要な場となっている。公民館の利用者は自らの興味に基づいて講座やクラブ活動などが定期的に行われており、子どもたちから高齢者を中心として様々なことを学習している。その講座の中には参考文献を扱ったり、調べ物をするものもあると想定され、図書を中心とした資料の利用が考えられる。

 

 また、公民館によっては講座などに参加していなくても、地方自治体の資料を取りに来たり、ゴミ捨てに来る地域住民もいるため、公民館で図書の貸出を行っていた場合、その事実を知るきっかけとなる。そこで、公民館で資料の貸出やレファレンスサービスなどが気軽にできるようになれば、利用者の学習の促進にも繋がる。

 

2対象者、得られる効果

 対象者は主に公民館の利用者を含む地域住民である。今まで図書館に行く手段がなく、本を借りたくても借りることができなかった利用者も、身近に存在している公民館で借りられるようになったら図書に触れ合える機会をもたらすことができると考えられる。図書館の利用と同じように公民館でも貸出サービスやレファレンスサービスなどを行うことができれば、気軽に図書を借りることができるし、講座などの活用や利用者を中心にレファレンスサービスの展開を行うことが可能になる。

 

3課題

 課題は、人員の配置が難しい点である。図書館サービスを提供する中で、貸出サービスやレファレンスサービスには専門の知識や経験のある人が必要である。しかし、普段から図書館は人材不足であり、そこで公民館に図書館員などの専門知識を持った人材の派遣は困難であると考えられる。そのため、新しく人材を増員することや、レファレンスサービスの受付は公民館で行い、作業は図書館にいる図書館員が行うなどの対策が考えられる。

 

【参考図書】